
製造業の離職率が高くなる7つの原因。デメリットや5つの改善方法を解説
公開日:2025/04/30 04:57

「雇ってもすぐに辞めてしまって困っている」「離職率を下げたいのだけれど、どうしたら良いのか分からない」「そもそも、なぜ自社は離職率が高いのだろう」などとお悩みの企業も多いのではないでしょうか。 離職率が高いと、新しく人を雇い育成するためのコストや時間がかかったりとデメリットしかありません。
そこで今回は、製造業の離職率が高くなる7つの原因を紹介します。そして離職率が高くなると生じるデメリット、さらに改善方法も5つ解説していきたいと思います。 製造業の企業の方、離職率についてお悩みの場合はぜひ最後までお読みください。製造業に特化したスカウトサービス「MillCrew」についても紹介するので、気になる方は参考にしてください。
製造業の離職率の現状
まず最初に製造業の離職率の現状について調査しました。毎年厚生労働省では「雇用動向調査」を行っており、今回はこの調査結果の令和5年を見ていきます。
一般労働者、パートタイム労働者を合わせ、製造業の入職者は76万人、離職者は74.2万人となり、離職率は9.7%となっています。この9.7%という数字は、複合サービス事業の7.8%、鉱業・採石業・砂利採取業の9.2%に続いて3番目に低い結果です。16区分にされた中での3番目ということで、結果だけ見るとかなり離職率は低く見えます。また、離職率の全体平均は15.4%です。
反対に離職率が最も高いのは、生活関連サービス業・娯楽業の28.1%です。その次に宿泊業・飲食サービス業の26.6%、不動産業・物品賃貸業の16.3%と続きます。離職率を比べると、20.3%もの差が業種によっては出ることが分かります。
ただこの結果だけを見て、製造業は全体として見ても低いから問題ないのではと思ってはいけません。離職率は、雇用形態やその企業の規模によっても変動します。 あなたの企業の離職率を算出して、この製造業の平均である9.7%と比べてどうなのかを分析してみてください。この数字よりも低くても、一定数の離職者がいる場合は改善する必要があるかもしれません。
製造業の離職率が高くなる7つの原因
先ほどの調査結果を見る限りでは、製造業は離職率が低いことが分かりました。ただ、製造業だとしても離職率が高くなる場合があります。
ここではその原因を7つ解説します。自社の離職率が高くなる原因が分からなくて困っているという方は、一度これらを確認して見直してみましょう。
①給与が低い
1つの目の原因として、給与の低さが挙げられます。ただ製造業に勤めている全員が低いというわけではなく、専門的な技術を必要とする場合や役職を持っている方は高いと言えます。反対に、未経験などで技術を必要としない職場や学歴がない方は低いことがあります。また基本的に年功序列の傾向なため、なかなか上がらないと思ってしまう方が多く離職に繋がるのかもしれません。自分の頑張った分だけ給与が上がるという場合は、従業員のやる気にも繋がります。
また製造業には正社員の他に契約社員や派遣社員、アルバイトまで雇用形態はさまざまです。 雇用形態であまりにも給与に差が出てしまうと、モチベーションの低下や離職に繋がると言えます。
②単調な作業を続けることに飽きる
単純作業を続けることで飽きてしまうことも離職率が高くなる原因の1つです。 特に製造業のライン作業は、同じことを1日中ひたすら黙々と続ける必要があります。この作業を丁寧にやることがやりがいと思える方がいる一方で、スキルアップをすることにやりがいを感じる方にとってはこの単純作業に飽きてしまう場合があります。お金を稼ぐためと割り切って働いている方もいるかもしれませんが、そのまま何十年も続けようと思うことが難しい方も中にはいるでしょう。
ライン作業でも、どの作業がその人に合うのか適材適所に配置する必要があります。あまり技術を必要としない作業では、勤務日によって違うラインに配置することも飽きないための1つの方法かもしれません。入社前に適正を見極める簡単な筆記テストのようなものを行う会社もあります。
③長時間の立ち作業がつらい
製造業では、長時間の立ち作業がつらいという理由で離職する方も多くいます。特にライン作業では、立ち作業はもちろんのこと同じ態勢が続きます。この一歩も動けないという環境が肉体的にきつく、離職に繋がりやすいでしょう。また工場によっては重労働なので、腰を痛めてしまう人も少なくありません。年齢を重ねるごとに続けることが難しくなってしまうことも原因ですね。 単純作業を同じ姿勢で一歩も動かず続けるとなると、やはり精神的にもキツさを感じやすそうです。
④暑さや騒音など職場環境が悪い
製造業は職場によりますが、暑さや騒音などで環境が悪いところがあります。これは3K(汚い、危険、キツイ)といって3つの負のイメージを言い、製造業では定着してしまっています。製造するものの関係で空調を入れることができない場合はしょうがないかもしれませんが、毎日暑さや寒さに耐えながらの作業は過酷で辞めたいと思う原因に繋がります。体調不良にもなりかねません。
特に真夏の暑さは判断力や集中力の低下にも繋がり、作業効率も下がってしまいます。危険な職場の場合には、怪我をしてしまうケースもあることでしょう。そうなれば、危険な現場というマイナスな印象がついてしまい、違う業種へのキャリアチェンジをしようと思う人が出てきてしまいます。
⑤職場の人間関係が悪い
全ての職場で人間関係が悪いとは言えませんが、これも離職の理由の1つに繋がります。他の業種よりも製造業は、人間関係がドライで一度仕事を覚えてしまえばコミュニケーションをあまり必要としません。人とあまり関わりたくないという方には、とても気楽です。しかしこのように人間関係が薄いからこそ、一度いじめやパワハラの標的になってしまうと被害がその一人に集中しがちです。不正が発覚した場合には、絶対に見逃さないことが大切です。職場が何も対処しないようだと、不正を見ていただけの労働者も転職を考えてしまうことでしょう。
先ほど解説した職場環境が悪ければストレスが溜まり、いじめへと繋がることもあるのでこれらを1つ改善するのではなく全て見直す必要があると言えます。 また、職場によっては期間限定の採用で1週間だけ、1か月だけという形でアルバイトを雇うところがあります。繁忙期は特によくあることでしょう。その人に合えば、そのまま長期で採用という形を取っている場合もあります。ただこのように新しい人が頻繁に働きに来ることで、何度も教えることになり教える側はストレスになっている可能性があります。
そのため、長期で考えていた人も最初に教えてくれる方の印象が良くないと続けようとは思いません。さらにたった1か月だけの短期間だからこそ、教えてくれる人との相性が悪いと何も言わずに次の日から来なくなってしまうなんてこともあるかもしれません。 このように離職率とは関係ないかもしれませんが、元々従業員全員の人間関係がある程度良い状態だと、初めて働きに来た方にとっても働きやすさを感じやすいと言えます。
⑥不規則な生活になりつらい
日勤と夜勤の二交代制などと交代制勤務の職場は、生活のリズムが崩れやすく不規則な生活になるため離職に繋がりやすいです。出勤時間の不安定さは、睡眠不足や体調不良にもなります。 また、家族がいる従業員にとって、夜勤というのは家族との時間が取りにくくなり働きやすいとは感じられないでしょう。⑦残業や休日出勤が多い
納期の関係で月によっては残業や休日出勤が多くなってしまうことが製造業ではあります。工場のラインでは一人ラインから抜けただけでも止まってしまうことがあるため、従業員の休みよりも生産工程を止めないことが重視されます。その結果、労働時間が増えワークライフバランスが崩れやすくなります。
最近はプライベート重視の人が増えてきている現状があります。求人掲載の際に、この部分をしっかり書いておくか、改善をしない限り離職率は高くなる一方でしょう。
特に子供がいる従業員にとっては重要です。現在製造業では、長期休暇が取りにくく出産や育児による理由でも休みにくくなっているそうです。
詳しくは下記の記事もご覧ください。
工場勤務を辞める人が多い8つの理由を徹底解説。向いている人や辞めたい場合に取るべき対処法とは
製造業の離職率が高くなると生じるデメリット
次に製造業の離職率が高くなると生じるデメリットを紹介します。辞めたらまた新たに人を雇えばいいというそんな単純なことではなく、企業全体に大きな負担がかかってしまいます。
企業全体の利益や競争力の低下
離職者が増えることによって、企業全体の生産性が下がってしまいます。その結果、利益や競争力の低下に繋がります。 中でも技術を必要とする製造業では、技術を持ち経験が豊富な従業員はとても重要です。そんな従業員の離職は企業にとって大きな問題となることでしょう。これによって、新たにその技術に優れた人員を配置する必要があることはもちろん、慣れるまでは品質の低下や生産の遅れに繋がるかもしれません。
先ほども解説した通り、ライン作業などでは誰か1人が抜けてしまうと生産が止まってしまうため、従業員の休日よりも生産ラインが優先されることがあります。これがただの休みではなく離職となると新しく人を雇うまでの間、残された従業員にとって大きな負担となってしまいます。この負担によって残業や休日出勤が増え、また新たな離職者を生んでしまうという悪循環にもなりかねません。
社員のモチベーションや労働意欲
離職する人がいると、既存社員のモチベーションや労働意欲の低下にも繋がります。入社したばかりの社員が辞めれば、指導をしていた社員のモチベーションが下がります。 また、ある程度務めていた社員が次々と辞めていけば「このまま続けていても大丈夫なのだろうか」「この会社には何か良くないことがあるのではないか」などと周りの社員は不安に思いますよね。つまり、離職というのは周りの社員にも影響を与え悪循環に陥りやすいのです。
モチベーションや労働意欲の低下は、生産性の低下にもなり業績にも関わってくるでしょう。従業員が一人一人高いモチベーションを維持し続けることができれば、人間関係も良くなり働きやすい職場となることもあります。
新人の教育にかかる時間と費用の増加
離職者がいれば、その分新たな人員を雇う必要があります。その結果、新人の教育にかかる時間と費用が増加してしまいます。 製造業の場合、中途採用でも採用コストは112.4万円という結果が株式会社マイナビから出ています。医療・福祉に続き高い金額です。これは、求人広告費や面接のための人件費が入っています。
入社後には、ビジネスマナーやOJTなどの研修費用がかかるでしょう。新卒の場合は
3か月、中途採用でも1か月ほどの研修期間が必要で、専門的な技術を必要とする場合にはさらに多くの時間を費やすことになります。
このように1人離職しただけでも、多くの時間と費用がかかります。新人を雇って新しい風を職場に入れることも良いことですが、現在働いてくれている従業員がいかに続けてくれるかを考えるようにしましょう。
企業のブランド価値の低下
離職はその企業のブランド価値の低下にも繋がってしまいます。多くの求職者は、求人に応募する際にその企業の離職率を確認することでしょう。 離職率というのは、高ければ高いほどその企業の「労働環境」や「働きやすさ」が良くないというイメージに繋がります。そして、何か問題があるのではと考えるでしょう。 このようなイメージが付いてしまうと、応募を見送ってしまう可能性が高くなってしまいます。応募者数が少ないと優秀な人材の確保が難しくなり、採用効率が下がります。
最近ではインターネットで、その企業の元従業員の口コミを掲載しているサイトがありますよね。このような口コミは、もちろん働くことができて良かったと思った人によるものもありますが、その企業で辞めたいと思った原因があった人こそ書きたくなるものです。良くない口コミが多ければ、企業のブランド価値は落ちてしまいます。
また、顧客との信頼関係にも支障が出る場合もあるでしょう。
こちらの記事もご覧ください。
製造業の人手不足の実態と原因とは。人手不足解消の対策を徹底解説。
製造業における離職率の改善方法5つ
製造業における生産性を高め、優秀な人材を常に確保しておくためにも離職率を下げることは大切です。
ここでは、離職率の改善方法を5つ紹介します。今すぐ実施できる対策もあるため、最後までチェックしてみてください。
①従業員に向けた相談窓口を作る
まず、従業員に向けた相談窓口を作ることが大切です。例えば職場や仕事自体に関して悩みがある場合これらを改善する必要がありますが、悩みを打ち明ける人がいなくてはいけません。そのため、心理カウンセラーを導入したり、1on1ミーティングを取り入れて気軽に相談ができる窓口を作るようにしましょう。
特に1on1ミーティングとは、若手社員と年齢の近い先輩社員が定期的に話し合いの場を設けることであり、メンタル面でフォローを行うことができます。気軽な日常会話から始めて信頼関係を築き、悩みや課題を聞き出すことで仕事への意欲の向上にも繋がることでしょう。特に新入社員は、何でも話すことができる先輩がいるだけで安心できる職場となります。
会社全体としてもコミュニケーションが増え、人間関係が良くなることもあるでしょう。仕事は何をするかよりも、誰と働くかが大切とも言いますよね。このように信頼関係を築くことは、離職の防止に大きく繋がります。
②新人研修に力を入れる
離職率を改善するためには、新人研修に力を入れることも大切です。OJT研修であれば実際の業務を通しての研修となるため追加コストはかかりません。しかし、能力の高い新人だけが適応し、そうでない新人が置いていかれてしまいます。そうなると、職場で居場所を失ってしまったり自己嫌悪に陥る可能性が出てきます。よって、OJT研修とは他に正規の新人研修を行うと良いでしょう。やる気のある新人こそ、充実した研修を期待して入社します。
研修に力を入れていると「自分は会社から大切にされている」と実感でき、モチベーションの向上にもなります。後々の生産性にも関わるため、入社直後にしっかりとした研修を行うことが将来の良い人材に繋がるでしょう。
また、既存の従業員のモチベーションアップにもセミナーや資格取得の支援制度があると良いです。
③雇用条件や福利厚生を見直す
次に雇用条件や福利厚生を見直してみましょう。例えば残業などの改善が難しい場合、福利厚生を充実させることで従業員の満足度が上がります。先ほどの研修のように、キャリアアップに関することは会社が負担してくれるという制度があると、一人一人の技術の向上にも繋がるかもしれませんし、それによって生産性も上がる可能性もあります。
どのように見直すべきか悩んだ時は、同じ地域にある製造業の求人を見ながら相場を意識すると良いでしょう。従業員に直接アンケートを取ってみることも一つの手です。
④会社のブランドイメージを高める
優秀な人材を確保するためにも、会社のブランドイメージを高めることが大切になってきます。給与以外にもいかに働きやすいかをアピールすることができれば、ブランドイメージは高まります。
自社のどこをアピールすべきか悩んだ際には、実際に既存の従業員に聞いてみると良いかもしれません。現場の声こそ、自社の強みが分かったり新たな改善点が見つかるものです。その際は本当の声を聞くためにも無記名が良いでしょう。
⑤製造業特化型スカウトサービスを活用する
離職率を下げるためにも、製造業特化型スカウトサービスを活用することも1つの方法です。製造業に特化しているため、自社にとって必要な技術を持った求職者を採用できます。 企業側が求職者のスキルなどを見てスカウトができるため、自社に合った人材を選ぶことができ採用後にすぐ辞めてしまうということが減るでしょう。
本記事では、MillCrew(ミルクル)をおすすめします。
製造業特化型スカウトサービスならMillCrew
今回は製造業の離職率が高い理由やその改善方法を解説しました。
そこで離職率を改善するためにも、製造業に特化したスカウトサービスMillCrew(ミルクル)をおすすめします。MillCrewは、即戦力の求職者に自社から直接アプローチをすることができるため、本当に必要とする人材を採用することができます。効率的な採用はもちろん、なんと求人掲載も無料なのでコスト削減となります。
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