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製造業には「未来がない」と言われる8つの理由は。今後の課題や企業ができる対策を解説

公開日2025/02/20 00:06

製造業には「未来がない」と言われる8つの理由は。今後の課題や企業ができる対策を解説

「製造業には未来がない」このような言葉を耳にしたことはありませんか?製造業で現在勤務していたり、これから転職を検討していたりするとこのままキャリアを続けることに不安を感じるのも無理ありません。

なぜ製造業には未来がないと言われるのか、いくつか理由があります。その中でも主な理由をいくつかピックアップしました。

製造業は何も、ただ単に未来がないと言われて指をくわえているだけではありません。どのような対策をしているのか、今後注目の業種について見ていくので以降のキャリア形成の参考にしてください。

製造業には「未来がない」と言われる8つの理由

image1 製造業に「未来がない」と言われるには、相応の理由があるものです。

なぜこのように言われるのか、主に以下で紹介する8つの要因が考えられます。ただし以下の要因は2020年ごろに指摘されていた課題である点も頭に入れておきましょう。

①2020年上半期の業績悪化

製造業に未来がないと言われるのは、2020年上半期の業績悪化です。この時期、ちょうど新型コロナウイルスの世界的感染が起きていたのは記憶に新しいところです。

自粛生活や不要不急の外出により、業種関係なく経済は深刻な影響を受けました。経済産業省や厚生労働省、文部科学省が公開したデータによると、2020年上半期における業況は約3割も下落しました

引用元:2022年版ものづくり白書(ものづくり基盤技術振興基本法第8条に基づく年次報告)

②IT・AI技術の台頭

ITやAI技術は、広く私たちの生活に浸透しました。製造業も例外ではなく、一部のプロセスでデジタル技術の導入に踏み切った企業も少なくありません。しかしそのことが逆に未来がないと言われる理由の一つとされます。

これまで人の手で担ってきたものが、機械にとってかわられるからです。自分の仕事が奪われると不安になるでしょう。

しかしITやAIを操作する人の手が必要なのもまた事実です。むしろデジタルに関連した専門知識や技術を持った人は、製造業で重宝されるでしょう。

③コモディティ化

コモディティ化が進んでいく懸念も、製造業に未来がないと言われる理由です。いろいろな原因で汎用品化が進み、価値が低下する現象を指します。

製造業の場合、グローバル化とデジタル技術の発展がコモディティ化の要因です。たとえ発売時にはオリジナリティがあってもすぐに追従されるので、あっという間に埋もれてしまいます。

品質に違いがなくなると、消費者は価格を重視しがちです。ダンピング競争が激化することで収益確保が難しくなり、結局自分たちで自分の首を絞める形になります。

④木材や鋼材など原材料の不足・高騰

原材料不足が深刻化し、価格高騰しているのもネガティブな印象を与える理由の一つです。こちらも先ほど紹介した新型コロナの影響によるところが大きいと言われています。

経済産業省の資源エネルギー庁の調査によると、2021年2月の企業物価指数は10%近く上昇しました。これは第2次オイルショック並みのレベルです。

引用元:エネルギー価格の高騰が物価に与えている影響とは?―「エネルギー白書2022」から③|エネこれ|資源エネルギー庁

⑤生産に必須であるエネルギー価格の高騰

原油価格の高騰も製造業に対してネガティブな印象を持たれがちな理由の一つです。コロナ禍が原油価格にも大きな影響をもたらしています。

コロナの世界的な流行にともない、世界的に自粛生活が強いられました。このため、原油に対する需要が低下しました。

そこで産出国では生産調整を行って、価格が必要以上に低下しない対策を講じています。コロナ禍が収束して需要が回復しても引き続き調整しているので価格が上昇しました。

さらにロシアのウクライナ侵攻で、この傾向はより顕著になりつつあります。ロシアは世界でも屈指のエネルギー産出国だからです。

⑥物価が安い国外での生産を行う企業の増加

ボーダーレスが進んでいることも、製造業に未来がないと言われる理由の一つです。生産拠点を物価の安い海外に移すため、国内の製造拠点が失われるからです。

国際協力銀行のデータによると、海外生産比率は2021年度の見込みが33.8%でした。2024年度の中期的計画では35.4%と、35%を超えてくると予測されています。

2001年時点では24.6%だったので、10ポイント近く上昇しています。当面はこの上昇傾向が続くでしょう。

引用元:「わが国製造業企業の海外事業展開に関する調査報告」

⑦若年労働者の減少

若手の労働人口が減少していることも、製造業に未来がないと言われる要因の一つです。製造業全体で見ると、この20年間で150万人以上就業者数は減少しています。

34歳以下の労働者数が121万人程度減少している一方、65歳以上の高齢労働者は33万人ほど増加しています。ただし半面、製造業の若者が全体に占める割合は2012年ごろから横ばいが続いているのも事実です。こうしてみると数は十分とは言えないかもしれませんが、若者の人材は安定して供給できていると解釈できるでしょう。

引用元:「2022年版ものづくり白書・人材確保・育成」

⑧SDGsやカーボンニュートラルなどの環境規制

SDGsやカーボンニュートラルといった言葉は、耳にしたことのある人も多いでしょう。いずれも環境保護に関する規制の話ですが、これも製造業に未来がないと言われる要因です。

消費者も関心を持ちつつある分野で、企業に対する目も厳しくなってきています。環境対策へ設備投資しなければならず、キャッシュフロー面で企業を圧迫させる要因につながりかねません。

製造業には未来があると言われる理由

image2 ここまで「製造業に未来がない」とされる原因について、列挙しました。しかしその真逆で、製造業にはまだまだ未来があるという説も見られます。

未来があると言われるのには、きちんとした根拠があります。なぜ将来性があるとされるのか、その主な理由についていくつかピックアップしました。

製造業は国内最大の業界

製造業は国内でも最大業種なので、将来性があると言われます。日本経済の扇のかなめだからです。

国民経済計算年次推計の産業別GDP構成比を見ると、2023年における製造業の比率は20.7%でした。ここ20年近い比率の推移を見ても、おおむね20%前後の水準を維持できています。

引用元:2023年度(令和5年度)国民経済計算年次推計(フロー編)ポイント

これだけの比率を占める業界が低迷すれば、国力の衰退につながりかねません。政府も指をくわえてみるわけにもいかず、業種救済のための政策を打ち出してくることは容易に想像できます。

「営業利益の増加」を予想している製造業企業が多い

アンケート調査の結果、多くの製造業が営業利益の増加と回答しているのも将来性がある要因の一つです。三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社で製造業の現況についてアンケートを実施しました。

その結果、営業利益が「増加する」と回答したのは13.4%、「やや増加」と回答している企業も16.6%ありました。全体の3割を占める計算です。さらに横ばいと回答している企業も25.9%ありました。

この結果を見ると、製造業は底堅いと言えます。その時々の景気動向で多少の上下動はあるものの、安定性の高い業界と言えるでしょう。

引用元:「令和4年度製造基盤技術実態等調査 我が国ものづくり産業の課題と対応の方向性に関する調査」

「未来がない」と言われる理由の多くは製造業以外にも当てはまる

製造業に未来がない要因として、「ITやAIの台頭」「若年労働者の減少」「原材料の高騰」を挙げました。しかしいずれの要因も製造業に限った話ではありません

少子高齢化は日本全体で抱えている課題です。また原材料費の高騰は世界情勢の影響で、業種関係なく大きな影響を受ける問題です。製造業に未来がないというのなら、ほかの業界もまた未来がないと言わざるを得ません。

製造業の未来にかかわる今後の課題

image3 製造業にも未来がある半面、ではまったく問題なくバラ色かと言えばこれも誤りです。製造業が今後克服しなければならない課題はいくつかあります。

とくに2025年と2030年、2050年を迎えるにあたって課題があります。その課題について詳しく見ていくので、頭に入れておきましょう。

製造業の2025年の崖

製造業の課題として直近の問題とされるのが「2025年の崖」と呼ばれる点です。DX化に対応しきれなかった場合、2025年以降最大12兆円にも及ぶ経済損失が生まれる懸念もあるとされる課題です。

大企業はDX化が進んで、時代の流れに対応できています。今後の課題は中小企業です。デジタル化のような新しい流れになかなか順応できない中小企業の経営者も少なくありません。

製造業の2030年問題

次の課題は、2030年問題です。経済産業省が提示している問題で、DX化の停滞のほかに後継者不足、技術継承の問題などが含まれます。先ほど紹介した2025年の崖を克服できなかった場合に、連鎖反応的に生じる課題です。

製造業では2030年問題の端緒がすでに出始めていると言われています。2030年に向けて何も手を打たないと、ますます深刻な問題に発展しかねません。

製造業の2050年問題

2050年問題とは、カーボンニュートラルに関連する課題です。温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする状態です。日本では2050年までにカーボンニュートラル実現を目標に掲げています。

製造業における作業効率化が進まなければ、2050年までの達成が難しくなります。すると環境対策で日本が世界から立ち遅れかねません。

とくに深刻な問題になりそうなのは、自動車メーカーです。電気自動車の普及促進やインフラの整備など、経済産業省が直接求めているほどです。

製造業の未来のために企業ができる対策

image3 製造業は将来性のある業界な半面、今後さまざまな課題を抱えているのもまた事実です。では製造業界が未来のためにどのような対策を講じられるのでしょうか?

実は各法人の企業努力次第では、課題を克服できる可能性も十分あります。どのような対策が考えられるのか以下で紹介するので、業務改革の際のヒントにしてください。

3DCADを用いた設計の効率化

設計作業で3DCADを導入するのも有効な対策と言えます。従来製造業では、2DCADが主流でした。2次元上の設計のため、型を機械で起こさないといけないので効率性がダウンしてしまいます。

3DCADであれば、3次元で設計できるので型起こしの工程が省けます。さらに3Dプリンターも導入すれば、生産プロセスの削減で生産性向上も期待できるわけです。

工場システムのIoT化

工場システムをIoT化するのも、課題克服のために有効な施策の一つです。IoT化とはインターネットで設備などと接続するアプローチを指します。

たとえばセンサーやカメラを導入して、既存システムと連携する方法が考えられます。リアルタイムで情報の取得や共有ができるので、製品の不備や無駄な個所を発見しやすくなるのはメリットです。

さらにデータを蓄積していけば、製造プロセスや品質管理の改善点も見えてくるでしょう。試行錯誤を繰り返すことで、作業効率や品質の向上も可能です。

リスキリングのサポート体制の整備

従業員を対象にした、リスキリングのサポート体制を充実させるのも一つの方法です。リスキリングとは、技術革新などビジネスモデルの変化に対応するために知識やスキルに関して学ぶことを指します。

従業員の成長を促すことで、人材育成を進めていくアプローチです。とくにデジタル分野におけるリスキリングを進めれば、デジタル人材をアウトソーシングする必要がありません。

資格取得に関わる費用の一部補助や外部研修の参加に関するサポートなどが考えられます。サポート体制が手厚いことはセールスポイントになり、優秀な人材の確保もしやすくなるでしょう。

企業のノウハウのシステムへの蓄積

企業の持つ技術やノウハウを蓄積することも、今後の課題を克服するために重要な問題です。日本は少子高齢化がますます進むと考えられるので、技術承継の問題が出てくるでしょう。

たとえばマニュアルや手順書から、プロジェクションマッピングなどへ指示方法を見直すなどは有効です。ビジュアル的にわかりやすくなるからです。さらに紙の資料を見ながら作業するのと比較して、効率性もアップするでしょう。

サプライチェーンの再構築

サプライチェーンの再構築も、課題克服のためのポイントです。一つのルートがダメな場合にほかの予備ルートを確保する、AIによるリスク予測を導入し早期対応可能な体制の整備などが考えられます。

自然災害や世界的な情勢の変化、パンデミックの発生時には平時の体制が使えなくなることもありうる話です。そうなった場合でも安定的に供給できる体制を構築できるかは、製造業が生き残るためのカギになり得ます。

東日本大震災やコロナ禍の際に、サプライチェーンの脆弱性が露呈した法人も少なくないでしょう。今後もこのようなリスクは十分想定できるので、適切な対策を講じるべきです。

ESG対応の推進

ESG対応の推進も、有効な施策の一つです。ESGとは企業経営における、環境・社会・企業統治の観点からのアプローチを指します。財務情報だけでなく、ESGを重視する株主や投資家も少なくありません。

製造業の場合、仕入れ先との関係は重要なポイントです。原材料を輸入する際、途上国と取引している法人は多いでしょう。もし現地で森林破壊や強制労働を行っていれば、直接指示を出していなくても企業の責任を問われかねません。

人権や環境問題への対策には調査も必要で、時間がかかりがちです。問題が表面化する前に対応する姿勢が求められます。

国の補助金や助成金の活用

製造業の生産力をアップするための補助金や助成金制度を活用するのもおすすめです。補助金や助成金は融資と違って借入ではないので、返済の必要がありません。

製造業で人気の補助金の一つに、ものづくり補助金があります。最大2,500万円までの補助が受けられます。どのような製造設備の導入でも申請できるので、分野関係なく利用できるのが魅力です。

ただし補助金の審査は厳しいと言われています。採択されるためには、詳細で適切な事業計画を作成しなければなりません。事業計画の策定には十分な検討が必要になるでしょう。

転職エージェントでの人材確保

製造業で経営を続けていくためには、人材確保も最重要課題。ただし自分たちが求める人材でなければ、意味がありません。

そこでおすすめなのが、スカウトタイプの転職エージェントの活用です。スカウトタイプの転職エージェントとは、企業が直接ほしい人材にスカウトできるのが特徴です。

企業が求める人材へピンポイントでアプローチできます。ミスマッチが起こりにくく、即戦力を採用できます。採用活動にはそれなりのコストがかかるので、必要な人材を着実に獲得できる転職エージェントを活用しない手はありません。

MillCrewは製造業に特化したスカウトサービスです。MillCrewのスタッフも製造業に精通しているので、技術者や技能者不足を起こしている現場の事情も把握しています。よって適切な人材を紹介してもらえるので、利用を検討してみる価値があります。

詳しくはMillCrew公式サイトまで

製造業の中でも未来に期待できる業種

image9 製造業に未来がないという展望に関して間違いであることは、すでに紹介した通りです。製造業には十分将来性があるものの、分野によってその情勢は若干異なります。

製造業の中でも将来性が十分ある業種はいくつかあります。ここでは将来性が期待できる2つの業種に絞って紹介するので、就職や転職の際の参考にしてください。

電子部品・半導体

まずは電子部品や半導体分野です。いずれも国内における市場が拡大傾向だからです。

しかもマーケット拡大を見込み、新規参入する企業も増えています。技術のある企業の参入も珍しくなく、DX化を初期段階で実現しやすいのが魅力です。効率的に作業できる環境が整備されています。

倉庫・物流

倉庫や物流分野も今後成長が期待されているジャンルです。新しい技術がどんどん導入されているからです。

例えば自動運転技術が進化しています。その結果、倉庫内で無人運転にて輸送や品質管理も可能になるでしょう。

製造業の生産効率性の向上にも、倉庫や物流は欠かせない存在です。DX化によって成長すれば、製造業全体にとってもプラスの効果をもたらします。

製造業特化型スカウトサービスならMillCrew

intro_millcrew_v20241230 製造業に未来がないと言われると、この業界で活躍していきたいと思っているなら不安な気持ちになるでしょう。製造業に今後大きな課題が立ちはだかっていることは事実です。

ただし製造業は、日本の基幹産業とも言える存在です。もし製造業が衰退すれば、日本の国力も弱体化してしまいます。国を挙げて製造業振興のための施策を検討するでしょう。

製造業の中でも、現状打破するためのさまざまな対策を講じているところも少なからず見られます。業務システムのDX化の推進やESG対応など、さまざまな対処法があります。

さらに即戦力になる人材をいかに効率的に確保できるかも今後の重要な課題と言えるでしょう。そのために活用してほしいのが、転職エージェントです。

転職エージェントの中でもおすすめしたいのが、MillCrewMillCrewは製造業に特化したスカウトサービスです。

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